AEDのレンタル

AED長期レンタル業社10社を比較してみました!

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AEDの導入方法は昔なら購入とリースしかありませんでしたが、最近ではレンタルサービスを提供する会社が増えてきました。

一口にレンタルといっても機種や料金は業者によって様々です。

そこで、数年単位の長期レンタルを行なっている業者10社を比較してみました。

レンタルの短期と長期、リースとの違い

AEDの短期レンタルと長期レンタル

AEDのレンタルには、1日〜数ヶ月単位の短期レンタルと数年単位の長期レンタルがあります。

AEDを常設する場合には当然長期レンタルになるので、この記事では長期レンタルの業者について調べて見ました。

AEDの短期利用については、短期レンタルを行なっている業者もいますが、自治体が無償で貸し出している場合も多いです。

関連記事無料でAED貸出を行っている自治体リスト【AEDの短期レンタル検討中の方へ】

レンタルとリースの違い

また、レンタルとよく似た形態にリースがあります。

支払いが月額になる点は2つとも同じですが、会計上の処理や契約関係はリースの方が複雑です。

レンタルとリースを比較した場合、リースのメリットはほとんどないので、レンタルの方がオススメです。

レンタルとリースの詳しい比較は下記の記事を参考にしてください。

関連記事AEDのリースとレンタルはどう違うのか?

AEDレンタル会社10社を比較!

AEDを長期レンタルしている業者10社をまとめて見ました。

社名 機種 契約年数 保証金 月額料金 5年費用 消耗品費用 点検
AEDレンタルサービス AEDー3100 5年 7,800円 468,000円 料金込み オンライン
北越警備保障 ハートスタート HS1 5年 6,500円 390,000円 料金込み 定期点検
三和製作所 ハートスタート HS1 5年 6,000円 360,000円 料金込み
トルネックス ハートスタート HS1 5年 20,000円 5,600円 336,000円 料金込み
ALSOK ハートスタート HS1 5年 5,600円 336,000円 料金込み オンライン
日本ライフライン カーディアックレスキュー 5年 4,650円 279,000円 料金込み
セコム AEDー3100 5年 20,000円 6,000円 360,000円 料金込み オンライン
ライフパックCR Plus 5年 20,000円 4,900円 294,000円 料金込み
光生舎 CU-SP1 5年 4,600円 276,000円 料金込み 定期点検
日本ドライ CU-SP1 要確認 4,600円 276,000円 料金込み
サニクリーン レスキューハート 5年 4,300円 258,000円 料金込み 定期点検

*表が途切れている場合は横スクロールして下さい。

1. 契約期間と消耗品費用

どの業者でも共通しているのは「契約期間が基本的に5年」で、「消耗品の交換費用は別途必要ない」ということです。

ただ、医療機関や老人介護施設などAEDの使用頻度が多いと想定される施設では、救命による消耗品交換は別途費用が必要になる業者もあるようです。

どのレンタル業者でも契約期間が基本的に5年なのは、AEDのメーカー保証期間が5年である場合がほとんどだからです。

関連記事AED各メーカー主要機種の耐用年数・保証期間をチェック!

2. 保証金が必要な場合もある

月額費用とは別に保証金が必要になる会社もあります。保証金の額は2万円が相場のようです。

3. 基本的に1社1機種

機種については複数機種を扱っているところはまれです。だいたい1つの業者で扱っているのは1機種です。

上の表ではセコムのみ、2機種取り扱っています。

AEDは機種によって、持ち運びやすさ・小児モードの切り替え方法などが異なってきます。

設置する施設によっては、適した機種を選んだ方がいい場合もあります。

AEDの機種ごとの特徴については下記の記事でまとめています。

関連記事AEDの機能・特徴をメーカー別に比較

4. 月額料金

月額料金は4,300〜7,800円と意外と幅があります。

レンタル料には機種台だけではなく、消耗品の交換費用や保守管理のサービス料も含まれています。

10社の中で一番安いのはサニクリーンですが、各地域ごとにサービスを展開しているので、地域によって料金や内容が異なる場合があります。

5. 5年間のトータルコスト

月額の料金だけでなく、5年間のトータルコストの額も確認する必要があります。

5年間のトータルコストは25万〜47万円ほどで大きな差があります。

月額料金が2,000円違えば、5年間のトータルでは12万円の差になってきます。

また、AED本体の購入費用が20〜30万円であることを考えると、必ずしもレンタルが費用的に安いわけではないこともわかります。

保守管理の内容

レンタルのメリットとして、保守管理を委託できるという点がよく挙げられますが、その内容も業者によって異なってきます。

保守管理は消耗品の交換と、定期点検の2つに分けられます。

1. 消耗品の交換

ほとんどのレンタル業者では消耗品の定期交換には別途費用がかからないようになっています。

交換のたびに費用がかからないのは便利ですが、その費用は業者が負担している訳ではなく、レンタル料金に組み込まれています。なので、レンタルは金銭的にお得になっている訳ではありません。

stevepb / Pixabay

また、救命による消耗品の交換もレンタル料金に組み込まれていることがほとんどですが、医療機関や老人介護施設など、AEDの使用頻度が高いと想定される施設では、別途費用が発生したり、レンタル料金自体が高くなる場合があります。

2. 定期点検

AEDの管理には消耗品の交換以外にも、本体に不具合がないか定期点検が必要です。

レンタルの点検サービスには、

  1. オンラインで管理する
  2. 訪問による定期点検
  3. 特になし

の3つがあります。

オンラインによる管理が可能なのは、AEDの機種自体にその機能が備わっている場合です。それが可能なのは高機能機種になり、レンタル料金も相対的に高くなります。

訪問による定期点検はAEDの機種ではなく、レンタルの業者の業態によります。

これを実施しているのは、警備保障会社やオフィス用マットのレンタル会社など、もともと顧客訪問するサービスを行なっている業者です。訪問ルートから外れていると依頼できない可能性があります。

mohamed_hassan / Pixabay

消耗品の送付だけで、それ以外の点検業務は行なってい業者もあります。

ただ、レンタルといっても何から何まで委託できる訳ではありません。最低限の保守管理は自分たちで行う必要があります。

購入する場合との比較も重要

レンタルは確かに便利ですが、その分料金にサービス料が含まれていることを忘れてはいけません。

10社の中で一番安いサニクリーンでも、5年間のトータル費用は約26万です。

一方、購入の場合は販売業者と機種を選べば、1台20万円ほどで購入できます。費用面で見れば、やはり購入の方が安く済みます。

関連記事【購入前に要確認】AEDの価格を抑えて購入する方法とは?

レンタルの利便性に6万円の価値があると判断するのかがポイントです。

補助金を利用できるのか?

レンタルのネックの一つが補助金を利用しにくいことです。

自治体などの補助金はAEDの購入を対象としているものがほとんどで、レンタルも対象となっているのはかなり少ないです。

補助金の利用を考えているのなら、その補助金がレンタルも対象としているのか確認が必要です。

関連記事全国のAED補助金・助成金リスト【AEDの価格で悩んでいる人向け】

まとめ

レンタルも業者によって料金やサービス内容が大きく異なってくるので、事前にしっかりと検討することが大切です。

そのためには、レンタル業者の比較だけでなく、購入する場合との比較もしておく必要があります。購入した場合と比べて、「どの点が」「どれぐらいお得なのか」をはっきり把握すれば、まず失敗はありません。

AEDは機種ごとに本体価格も異なってきます。レンタルの候補機種が複数あるのであれば、機種それぞれの購入見積もりをとることをお勧めします。







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